災害が発生すると、最も早く、そして長期にわたり影響が出るのが水道インフラです。断水が続くと、飲料水だけでなく、生活に欠かせない生活用水が不足し、避難者の健康状態や衛生環境に深刻な影響を及ぼします。

特に避難所や高齢者施設、病院、宿泊施設では、トイレが流せない、手洗いができない、洗濯ができない、シャワーが使えないといった状況が長期化し、感染症リスクが急激に高まります。過去の災害でも「水が使えないこと」が避難者のストレス要因の上位に挙げられています。水の確保は、命と健康を守るための基盤です。

生活用水は飲料水よりも大量に必要になる

飲料水は1人あたり1日3L程度ですが、生活用水は10〜20L/日が必要です。避難所に100名が滞在すると、1日で1〜2トンの生活用水が必要になります。
しかし、これほどの量を備蓄することは現実的ではありません。また、給水車が来てもタンク容量は限られ、道路状況によっては到達できないケースもあります。
そのため、外部からの供給に依存しない生活用水の確保が現代のBCPでは必須となっています。

生活用水をその場で生成するという新しいBCP戦略

従来の災害対策は、飲料水の備蓄、給水車の受け入れ、簡易トイレの設置などが中心でした。しかし近年は、施設内で生活用水を生成できる装置を導入するという新しいアプローチが広がっています。
この考え方は、水源を確保しやすい(プール・川・池・雨水など)、電源さえあれば生活用水を作れる、長期避難でも水不足にならないというメリットがあり、自治体・企業からの問い合わせが増えています。
その代表的なソリューションが、ITOの「ウォーターリリーフ」です。

災害時生活用水供給装置「ウォーターリリーフ」

ウォーターリリーフは、プール水・川の水・池の水・雨水など、あらゆる水源を生活用水に変換する浄化装置です。飲料水ではなく、シャワー、洗濯、トイレ、手洗い、清掃などに使える生活用水を大量に生成することに特化しています。

  • 特長1:最大2,000L/時の大量処理能力
    ウォーターリリーフは1時間で最大2,000Lの生活用水を生成でき、シャワー4口を同時に稼働できる処理能力を備えています。避難者が多い施設でも十分な水量を確保できます。
  • 特長2:どんな水源でも使える柔軟性
    プール、川、池、雨水タンク、消火用水槽など、災害時に確保しやすい水源をそのまま生活用水に変換できます。水源の確保が容易で、長期避難にも対応できます。
  • 特長3:誰でも扱えるシンプル設計
    複雑な工具は不要で、操作は非常に簡単です。電源は家庭用AC100Vに対応し、EV車やポータブル電源からの給電も可能です。停電時でも稼働できるため、災害時の実用性が高い装置です。
  • 特長4:消耗品が安価で長期運用に強い
    珪藻土パウダーを使ったバネ式フィルターを採用し、消耗品コストが低く、長期避難でも運用しやすい設計です。
  • 特長5:厚生労働省基準の水質で安心
    生成される生活用水は、浴槽水・プール水の衛生基準(厚生労働省)に相当する水質で、衛生的な避難環境を維持できます。

実際の災害での活用事例

能登半島地震では、断水が長期化した施設にウォーターリリーフが設置され、シャワー、洗濯機、手洗い場、トイレなどの生活用水供給に活用されました。
2か月間で延べ3,800名が利用し、処理水量は約100トンに達しています。避難者の衛生環境を守り、感染症リスクの低減に大きく貢献しました。

導入が進む施設の例

自治体の避難所、学校(プール水を活用)、老人ホーム、障害者支援施設、病院、宿泊施設、工場・倉庫、商業施設などで導入が進んでいます。特にプールを持つ学校は、災害時に生活用水を確保できる拠点として非常に有効です。

まとめ:水の確保は命を守るインフラ

災害時に水が使えるかどうかは、避難者の健康・衛生・生活の質に直結します。ウォーターリリーフは、外部供給に頼らず、施設内で生活用水を生成できる装置として、BCPの強化に大きく貢献します


災害発生時における被害を最小限に抑えるには、
現場ごとの設備状況・想定リスク・脆弱ポイントを定量的に評価し、

対策の優先順位を明確にすることが不可欠です。
当社では、防災設備機器の専門知識と

技術基盤をもとに、
「BCP観点での現状分析」+
「対策シナリオの提案」
を含めたコンサルティングを実施しています。

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